耳が痛い
どんな症状?
外耳炎や中耳炎など、多くの耳の疾患で耳痛を生じます。また耳に分布している知覚神経は多種類あるのですが、これらの神経自体の病気(三叉神経痛など)による耳痛もあります。このほか、耳に分布している神経が、のどや歯肉など他の部分にも枝をのばしているため、これらの部分が痛む時。同時に耳にも痛みを感じる場合もあります。こういうタイプの痛みを放散痛と言います。
耳および耳周辺疾患による痛み
内耳には知覚神経がないので痛みを生じることはありませんが、外耳、中耳、およびその周辺部分の様々な病気によって耳痛がおこります。代表的なものを挙げます。
- 急性外耳炎、耳せつ - 耳介をひっぱると痛みが増したり(耳介牽引痛)、耳のすぐ前の部分を押すと痛みを感じたりすることが多々あります。耳せつでは、膿が出ることもあります。
- 急性中耳炎 - 発熱や風邪のような症状を伴ったり、難聴、耳閉感、耳拍動感を伴うことがあります。
- 耳下腺炎 - 耳下腺部分(耳介の前下方)の腫れや赤みを伴うことがあります。
神経疾患による痛み
- ベル麻痺 - 原因不明の末梢性顔面 神経麻痺で、耳痛(後部のことが多い)を伴うことがあります。
- ハント症候群 - 耳に起こる帯状疱疹で、耳鳴り、めまい、顔面 神経麻痺などを伴うと同時に、身体の帯状疱疹と同様に激しい神経性の痛みが見られることがあります。
- 舌咽神経痛 - のど、首、耳に激痛を生じます。
他の部位の疾患による痛み
- 口腔疾患 - 口内炎、虫歯、歯周囲炎などにより耳痛を生じることがあります。また額関節症でも半分近くの症例で耳痛を伴うようです。
- 咽頭、喉頭疾患 - 急性喉頭蓋炎や急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍でもしばしば耳痛を伴います。
- 頚部疾患 - 頚椎症や肩凝りでも耳痛を感じることがあります。
- 鼻疾患 - 鼻の病気で直接耳痛を伴うことは少ないですが、耳管に病変がおよぶ場合には耳痛を生じることもあります。
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